穴子は何といっても煮込み穴子!他店では味わえない煮込み穴子の仕事は・・・


   中央市場で仕入れた活〆生穴子の頭を落とします。

 腹開きした状態で背びれを丁寧に切り取ります。

 この面倒な仕事をしなければ、食べた時に口に残ってしまいます。

 丁寧な仕事をしているかどうかは、ここを見れば一目瞭然です。


 当店では入荷状況にもよりますが、サイズの大きい肉厚なものを使っています。


   切り取った頭は重要な役割があります。 

 冷水で頭のヌメリを洗い取ってから鍋に入れて火にかけます。

 コトコトと炊きながらアクを取り除き穴子の頭からダシをとります。


   背びれを取った穴子は皮目を上にして並べておきます。
 
 この段階では皮の表面はヌルヌルです。

 手を抜くなら水で洗ってヌメリを取るだけですが・・・


   丁寧な仕事をするなら手は抜けません。

 皮目に素早く熱湯をかけます。身は縮み皮目が白くなります。
 この白いのがヌメリの正体。

 すぐに庖丁を使って剥がし取り、冷水に入れて身を締めます。

 身を綺麗に洗って水気を取ります。


   大きなザルに皮目を下にして並べておきます。 


   写真は穴子を煮込んできたダシ汁、煮こごりです。

 追い足し、追い足ししているのでプリンのようになっています。

 これが凝縮された穴子のエキス。

 当然ながら火にかけると、たちまち液体になります。
 


   穴子の頭からとったダシ汁を追い足して味付けします。

 ポイントは酒、味醂を大量に入れること。

 煮立つ前に味付けを済まし、アクを丁寧に取り除いたらザルごと入れます。


   落し蓋をして沸騰したら弱火にしてコトコトと数十分炊きます。

 中骨が口に残らないようになるまで煮込みます。

 煮込み上がったら暫く煮汁に漬込んで味を染込ませておきます。
 
 ザルからあげて煮汁を切り、形を整えたら美味しい煮込み穴子の出来上がり。